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「人首丸」
 

攘夷の名のもとに非業の死をとげた、まつろわぬ民の美少年人首丸(ひとかべまる)を題材にした楽曲です。人首丸を本気で掘り下げようと思ったら、組曲仕立てで大作が書けてしまいそうな物語があるわけですが、今回のこの楽曲では敢えて一族の誇りを賭して果敢に闘う様とその意志のみを抽出し、それを直接的に音にすることでシンプルな楽曲に仕上げました。人首丸の父親は悪路王であるとする説が有力だそうですが、「道理で!」と膝を打ってしまうような、そんな楽曲です。親父の背中を見て息子が育つということでしょう!

この曲はとにかく突進するギターリフとその原動力たる強力なドラムが聴き所ですが、招鬼・狩姦のギターソロがめちゃくちゃ格好良いです。それぞれの持ち味を前面に押し出しながら、最後の一人になるまで戦い抜こうとする一族の結束や覚悟がビンビン伝わってきます。

そしてヴォーカルパートはほとんど咆哮のみ、という感じなので「これは黒猫不在か?」と思ってしまうと思いますが、リードヴォーカルではなくサブ的な叫び声の中に猫が3匹(3箇所)隠れていますので、是非探してみてください。黒猫が、ライヴでたまに信じられないほどブルータルな叫び声を発することがあるということを知っている方なら、よく聴けば見つけられると思いますよ。



| 楽曲解説 | 16:45