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「天狗笑い」
 

骨太かつ軽快なこのイカした楽曲は、『雷神創世』の収録曲の中で非常に重要なフックになっています。こういう感じにイナたさとポップさを融合させる招鬼の持ち味には、この兄も「フ母に感謝せねばなるまいわが前にこれだけの弟を送り出してくれたことを!! from 世紀末救世主伝説)」と思ってしまいます。

招鬼の曲なので当然のように天狗絡みの内容になっていますが、今回の題材は天狗の中では地位は最下位、ゆえに多忙な狗賓(ぐひん)という天狗です。下っ端ならではの悲哀と、それでもめげない健気な姿を滑稽味たっぷりに描けたと思います。同音異字の偏(へん)と旁(つくり)を口頭で説明することの歯痒さをそのまま歌詞に取り入れた部分は、ロック史に於いて完全無視されることが決定しているとはいえ、極めて画期的かつ痛快だと思っています。ちなみに狗賓くんがそんな説明を余儀なくされるのは、姿形が犬(狼)に似ているから犬呼ばわりされることに不満を覚えてという設定です。

ハネたリズムとズ太いリードギターの絡み、そしてそれを煽り立てる阿部(雅宏)さんのダーティーなオルガンがとても美味しい楽曲ですが、作曲者である招鬼のワウを所々に挟んだギターソロがかなり聴き所です。ずっとワウワウさせず、所々というのがポイントですね。このソロに往年のブリティッシュハードロックの薫りを感じるのは僕だけではないはずです。



| 楽曲解説 | 16:43